大阪圭吉の全作品
青空文庫で公開されている大阪圭吉の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-18件 / 全18件
作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
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白妖 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
むし暑い闇夜のことだった。 | |||
あやつり裁判 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
いったい裁判所なんてとこは、いってみりゃア世の中の裏ッ側みたいなとこでしてね……いろんな罪人ばっかり、落ちあつまる……そんなとこで、二十年も廷丁なんぞ勤めていりゃア、さだめし面白い話ばかり、見聞きしてるだろうとお思いでしょうが、ところが、二十年も勤めてると云うのが、こいつが却ってよくないんでしてね、そりゃアむろん面白い事件がなかったわけじゃア決してないんですが……なンて云いますかな?メンエキとでも云いますか……そうそう、不感症にかかっちまうんですよ。 | |||
闖入者 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
富士山の北麓、吉田町から南へ一里の裾野の山中に、誰れが建てたのか一軒のものさびた別荘風の館がある。 | |||
死の快走船 | 大阪圭吉 | 1時間〜 | |
太い引きずるような波鳴りの聞えるうらさびた田舎道を、小一時間も馬を進ませつづけていた私達の前方には、とうとう岬の、キャプテン深谷邸が見えはじめた。 | |||
三狂人 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
赤沢医師の経営する私立脳病院は、M市の郊外に近い小高い赭土山の上にこんもりした雑木林を背景に、火葬場へ行く道路を見下すようにして立っているのだが、それはもうかなり旧式の平屋建で立っていると云うよりは、なにか大きな蜘蛛でも這いつくばったという形だった。 | |||
灯台鬼 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
わたし達の勤めている臨海試験所のちょうど真向いに見える汐巻灯台の灯が、なんの音沙汰もなく突然吹き消すように消えてしまったのは、空気のドンヨリとねばった、北太平洋名物の紗幕のようなガスの深いある真夜中のことであった。 | |||
幽霊妻 | 大阪圭吉 | 30分以内 | |
――じゃァひとつ、すっかり初めっから申し上げましょう……いや全く、私もこの歳になるまで、ずいぶん変わった世間も見てきましたが、こんな恐ろしい目に出会ったのは天にも地にも、これが生まれて初めてなんでして……――ところで、むごい目にお会いになった旦那様のお名前は、御存知でしたね……そうそう新聞に書いてありましたな。 | |||
デパートの絞刑吏 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
多分独逸物であったと思うが、或る映画の試写会で、青山喬介――と知り合いになってから、二カ月程後の事である。 | |||
気狂い機関車 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
日本犯罪研究会発会式の席上で、数日前に偶然にも懇意になったM警察署の内木司法主任から、不思議な殺人事件の急電を受けて冷い旅舎に真夜中過ぎの夢を破られた青山喬介と私は、クレバネットのレイン・コートに身を包んで烈しい風を真面に受けながら、線路伝いに殺人現場のW停車場へ向って速足に歩き続けていた。 | |||
とむらい機関車 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
――いや、全く左様ですよ。 | |||
銀座幽霊 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
みち幅三間とない横町の両側には、いろとりどりの店々が虹のように軒をつらねて、銀座裏の明るい一団を形づくっていた。 | |||
動かぬ鯨群 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
「どかんと一発撃てば、それでもう、三十円丸儲けさ」いつでも酔って来るとその女は、そう云ってマドロス達を相手に、死んだ夫の話をはじめる。 | |||
寒の夜晴れ | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
また雪の季節がやって来た。 | |||
三の字旅行会 | 大阪圭吉 | 30分以内 | |
赤帽の伝さんは、もうしばらく前から、その奇妙な婦人の旅客達のことに、気づきはじめていた。 | |||
カンカン虫殺人事件 | 大阪圭吉 | 30分以内 | |
K造船工場の第二号乾船渠に勤めている原田喜三郎と山田源之助の二人が行方不明になってから五日目の朝の事である。 | |||
花束の虫 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
岸田直介が奇怪な死を遂げたとの急報に接した弁護士の大月対次は、恰度忙しい事務もひと息ついた形だったので、歳若いながらも仕事に掛けては実直な秘書の秋田を同伴して、取るものも不取敢大急ぎで両国駅から銚子行の列車に乗り込んだ。 | |||
石塀幽霊 | 大阪圭吉 | 60分以内 | |
秋森家というのは、吉田雄太郎君のいるN町のアパートのすぐ西隣にある相当に宏(ひろ)い南向きの屋敷であるが、それは随分と古めかしいもので処まんだらにウメノキゴケの生えた灰色の甍(いらか)は、アパートのどの窓からも殆んど覗(うかが)う事の出来ない程に鬱蒼たる櫟(くぬぎ)や赤樫の雑木林にむっちりと包まれ、そしてその古屋敷の周囲は、ここばかりは今年の冬に新しく改修されたたっぷり一丈はあろうと思われる高い頑丈な石塀にケバケバしくとりまかれていた。 | |||
坑鬼 | 大阪圭吉 | 1時間〜 | |
室生岬の尖端、荒れ果てた灰色の山の中に、かなり前から稼行を続けていた中越炭礦会社の滝口坑は、ここ二、三年来めきめき活況を見せて、五百尺の地底に繰り拡ろげられた黒い触手の先端は、もう海の底半哩(マイル)の沖にまで達していた。 |
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