ブンゴウサーチ

広海大治の全作品

青空文庫で公開されている広海大治の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。

1-3件 / 全3件
作品名著者読了時間人気
拡大されゆく国道前線広海大治
5分以内
(1) 視野一面 連る山脈の彼方に 朝やけの赤い太陽―― ペダルを力一杯 地下足袋で踏んづけて 工事場へ走る俺達 爽涼たる朝霧の中に 曲りくねった山峡の白い路 杉と雑木と 山の背の彼方に 見えては かくれ かくれては現われる相棒の姿 俺は呼びかける ――おうい待てよう ――ほーい 山萩の垂れ下った曲路の向う側に あいつの自転車は消えて ベルの音とこだまだけが深い谷間に残る ――早う来んと歩が切
章魚人夫広海大治
5分以内
北方の海には氷が張りつめた 食物がなくなった章魚は おのれの足を食いつくした 春四月 まだ雪は南樺太の野を埋めている 人夫は前借金二十五円にしばられて 鉄道工事現場へ追い込まれた へばりついた大雪の残りが消えた ドロ柳があおい芽をふいた 流氷が去った海岸に鰊が群来た けれど オホーツク嵐は氷の肌の様に寒いや 伐材だ 切取りだ 低地へは土を盛れ 岩石はハッパで砕け さあ、ツルだスコップだ トロ
サガレンの浮浪者広海大治
10分以内
ただようてくる温ったかい三平汁の香 堪え兼ねて牧草の束に顔を埋める しのびよる背筋の冷さ 浅い眠りの夢は破れる ああ! 一杯の飯を食いたい 赤い毛布を巻きつけた むくんだ足 寒気は骨の中まで突き通す 伸び放題の鼻ひげに 呼吸は霜をたくわえ 鼻孔はきんきんとひからびる 破目板の隙間から躍り込む風 小屋に舞う雪神楽 やがて粉雪はうず高く層を重ねる 辛うじて乾草の小屋に宿り 打ち震え闇の中に聞く 猛
※©マークのついた作品は著作権が存続しています。 詳細は青空文庫公式サイトの取り扱い基準をご確認のうえ、取り扱いの際は十分注意してください。