章魚人夫
広海大治
『章魚人夫』は青空文庫で公開されている広海大治の短編作品。1,011文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 1,011文字 |
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書き出し書出 | 北方の海には氷が張りつめた食物がなくなった章魚はおのれの足を食いつくした春四月まだ雪は南樺太の野を埋めている人夫は前借金二十五円にしばられて鉄道工事現場へ追い込まれたへばりついた大雪の残りが消えたドロ柳があおい芽をふいた流氷が去った海岸に鰊(にしん)が群来たけれどオホーツク嵐は氷の肌の様に寒いや伐材だ切取りだ低地へは土を盛れ岩石はハッパで砕けさあ、ツルだスコップだ... |
初出 | 「田園の花 二号」1932(昭和7)年4月刊 |
底本 | 日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二) |
表記 | 新字新仮名 |
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