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章魚人夫

広海大治

『章魚人夫』は青空文庫で公開されている広海大治の短編作品。826文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
826文字
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書出

北方の海には氷が張りつめた 食物がなくなった章魚は おのれの足を食いつくした 春四月 まだ雪は南樺太の野を埋めている 人夫は前借金二十五円にしばられて 鉄道工事現場へ追い込まれた へばりついた大雪の残りが消えた ドロ柳があおい芽をふいた 流氷が去った海岸に鰊が群来た けれど オホーツク嵐は氷の肌の様に寒いや 伐材だ 切取りだ 低地へは土を盛れ 岩石はハッパで砕け さあ、ツルだスコップだ トロ

初出「田園の花 二号」1932(昭和7)年4月刊
底本日本プロレタリア文学集・39 プロレタリア詩集(二)
表記
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