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高野聖

泉鏡花

『高野聖』は青空文庫で公開されている泉鏡花の長編作品。36,687文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜
36,687文字
人気
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書出

一 「参謀本部編纂の地図をまた繰開いて見るでもなかろう、と思ったけれども、余りの道じゃから、手を触るさえ暑くるしい、旅の法衣の袖をかかげて、表紙を附けた折本になってるのを引張り出した。  飛騨から信州へ越える深山の間道で、ちょうど立休らおうという一本の樹立も無い、右も左も山ばかりじゃ、手を伸ばすと達きそうな峰があると、その峰へ峰が乗り、巓が被さって、飛ぶ鳥も見えず、雲の形も見えぬ。  道と空との

初出「新小説 第五年第三巻」春陽堂、1900(明治33)年2月1日
底本ちくま日本文学全集 泉鏡花
表記
新字新仮名
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