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高野聖

泉鏡花

『高野聖』は青空文庫で公開されている泉鏡花の長編作品。35,794文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜
35,794文字
人気
21,412PV
書出

第一 「参謀本部編纂の地図を又繰開いて見るでもなからう、と思つたけれども、余りの道ぢやから、手を触るさへ暑くるしい、旅の法衣の袖をかゝげて、表紙を附けた折本になつてるのを引張り出した。  飛騨から信州へ越える深山の間道で、丁度立休らはうといふ一本の樹立も無い、右も左も山ばかりぢや、手を伸ばすと達きさうな峯があると、其の峯へ峯が乗り巓が被さつて、飛ぶ鳥も見えず、雲の形も見えぬ。  道と空との間に唯

初出「新小説 第五年第三巻」春陽堂、1900(明治33)年2月1日
底本新編 泉鏡花集 第八巻
表記
新字旧仮名
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