木下夕爾の全作品
青空文庫で公開されている木下夕爾の全作品を、おすすめ人気順で表示しています。
1-4件 / 全4件
| 作品名 | 著者 | 読了時間 | 人気 |
|---|---|---|---|
| 晩夏 | 木下夕爾 | 5分以内 | |
停車場のプラットホームに 南瓜の蔓が匍いのぼる 閉された花の扉のすきまから てんとう虫が外を見ている 軽便車が来た 誰も乗らない 誰も下りない 柵のそばの黍の葉つぱに 若い切符きりがちよつと鋏を入れる | |||
| 夜学生 | 木下夕爾 | 5分以内 | |
鞭の影が 地図の上に のびたりちぢんだりする 先生の声がとぎれると 虫の音が部屋にみちてくる 学問のたのしさ そしてまた何というさびしさ 本の上に来て 髭をふる しべりあの地図より青いすいつちよよ | |||
| 火の記憶 | 木下夕爾 | 5分以内 | |
とある家の垣根から 蔓草がどんなにやさしい手をのばしても あの雲をつかまえることはできない 遠いのだ あんなに手近にうかびながら とある木の梢の 終りの蝉がどんなに小さく鳴いていても すぐそれがわきかえるような激しさに変る 鳴きやめたものがいつせいに目をさますのだ 町の曲り角で 田舎みちの踏切で 私は立ち止つて自分の影を踏む 太陽がどんなに遠くへ去つても あの日石畳に刻みつけられた影が消えて | |||
| 新秋の記 | 木下夕爾 | 5分以内 | |
台所の片隅から吹いてくる あの風ももう秋だ 白い皿の 新豆腐のようにおどろきやすいこころよ 裏の林にきて しばらく夕焼をながめている 川瀬の音 秋風の音 子どものために わくら葉ひろつてふところにする わくら葉にも美しい夕焼がある もう走り穂がかぞえられ みちばたにこぼれ生えの刀豆も 青い莢を垂れている 一列にうす紅い実がならんでいる | |||
※©マークのついた作品は著作権が存続しています。 詳細は青空文庫公式サイトの取り扱い基準をご確認のうえ、取り扱いの際は十分注意してください。

