銭形平次捕物控118 吹矢の紅
野村胡堂
『銭形平次捕物控』は青空文庫で公開されている野村胡堂の中編作品。14,025文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数 | 60分以内 14,025文字 |
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書き出し書出 | 銭形平次はお上の御用で甲府へ行って留守、女房のお静は久し振りに本所の叔母さんを訪ねて、「しいちゃんのは鬼の留守に洗濯じゃなくて、淋しくなってたまらないから、私のようなものを思い出して来てくれたんだろう」などと、遠慮のないことを言われながら、半日油を売った帰り途、東両国の盛り場に差しかかったのは、かれこれ申刻(四時)に近い時分でした。 |
初出 | 「オール讀物」文藝春秋社、1941(昭和16)年2月号 |
底本 | 銭形平次捕物控(十二)狐の嫁入 |
表記 | 新字新仮名 |
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