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立枯れ

豊島与志雄

『立枯れ』は青空文庫で公開されている豊島与志雄の中編作品。21,730文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
21,730文字
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書出

穏かな低気圧の時、怪しい鋭い見渡しがきいて、遠くのものまで鮮かに近々と見え、もしこれが真空のなかだったら……と、そんなことを思わせるのであるが、そうした低気圧的現象が吾々の精神のなかにも起って、或る瞬間、人事の特殊な面がいやになまなましく見えてくることがある。

初出「改造」1933(昭和8)年7月
底本豊島与志雄著作集 第三巻(小説Ⅲ)
表記
新字新仮名
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