青空文庫で公開されている板倉勝宣の作品の中で、おおよその読了目安時間が「30分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
夏の日記大正池峰々の谷に抱かれた雪の滴を集めて流れて、梓川は細長い上高地の平原を、焼岳の麓まできた時に、神の香炉から流れ出たラヴァはたちまちにその流れを阻んだ。
大正八年三月二十一日。
白馬、常念、蝶の真白い山々を背負った穂高村にも春が一ぱいにやってきた。