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銀座の朝

岡本綺堂

『銀座の朝』は青空文庫で公開されている岡本綺堂の短編作品。1,601文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
1,601文字
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書出

夏の日の朝まだきに、瓜の皮、竹の皮、巻烟草の吸殻さては紙屑なんどの狼籍たるを踏みて、眠れる銀座の大通にたたずめば、ここが首府の中央かと疑わるるばかりに、一種荒凉の感を覚うれど、夜の衣の次第にうすくかつ剥(は)げて、曙(あけぼの)の光の東より開くと共に、万物皆生きて動き出ずるを見ん。

初出「文芸倶楽部」1901(明治34)年7月号
底本岡本綺堂随筆集
表記
新字新仮名
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