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決闘場

岡本かの子

『決闘場』は青空文庫で公開されている岡本かの子の中編作品。12,564文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
12,564文字
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書出

ロンドンの北隅ケンウッドの森には墨色で十数丈のシナの樹や、銀色の楡(にれ)の大樹が逞(たく)ましい幹から複雑な枝葉を大空に向けて爆裂させ、押し拡げして、澄み渡った中天の空気へ鮮やかな濃緑色を浮游させて居る。

初出「ペン」1936(昭和11)年11月号
底本岡本かの子全集2
表記
新字新仮名
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