紫色の感情にて
萩原朔太郎
『紫色の感情にて』は青空文庫で公開されている萩原朔太郎の短編作品。350文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 350文字 |
| 人気 | 0PV |
| 書き出し書出 | ああその燃えあがる熱を感じてゐる この熱の皮膚を しばしば貴女にささげる憂鬱の情熱を ただ可愛ゆきひとつの菫の花を 貴女の白く柔らかな肌に押しあてたまへ ここにはまた物言はぬ憂愁の浪 紫をもて染めぬいた夢の草原 ああ耐へがたい病熱の戀びとよ 戀びとよ 今日の日もはや暮れるとき 私は貴女の家を音づれその黒い扉の影に接吻しよう しほしほと泣く心の奧深く 貴女はその惠をたれ 慈愛をもて久遠の道を聽かせ |
| 初出 | |
| 底本 | 萩原朔太郎全集 第三卷 |
| 表記 |
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