紫色の感情にて
萩原朔太郎
『紫色の感情にて』は青空文庫で公開されている萩原朔太郎の短編作品。420文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 420文字 |
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書き出し書出 | ああその燃えあがる熱を感じてゐるこの熱の皮膚をしばしば貴女にささげる憂鬱の情熱をただ可愛ゆきひとつの菫の花を貴女の白く柔らかな肌に押しあてたまへここにはまた物言はぬ憂愁の浪紫をもて染めぬいた夢の草原ああ耐へがたい病熱の戀びとよ戀びとよ今日の日もはや暮れるとき私は貴女の家を音づれその黒い扉の影に接吻しようしほしほと泣く心の奧深く貴女はその惠をたれ慈愛をもて久遠の道を聽かせ給ふか... |
初出 | |
底本 | 萩原朔太郎全集 第三卷 |
表記 | 旧字旧仮名 |
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