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都会と田舎

萩原朔太郎

『都会と田舎』は青空文庫で公開されている萩原朔太郎の短編作品。1,792文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
1,792文字
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書出

ひとり私のかんがへてゐることは、 もえあがるやうな大東京の夜景です、 かかるすばらしい都會に住んでゐる人たちは、 さかんなもりあがる群集をして、 いつも磨かれたる大街道で押しあひ、 入りこみたる建築と建築との家竝のあひだにすべりこむ、 そこにはさびしい裏町の通りがあり、 ゆがんだ酒場の軒がごたごたと混みあつてゐる、 だぶだぶとながれる不潔な掘割、 煤煙ですすぼけたその附近の悲しい空氣、 そしてせま

初出
底本萩原朔太郎全集 第三卷
表記
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