孝子実伝―室生犀星に―
萩原朔太郎
『孝子実伝』は青空文庫で公開されている萩原朔太郎の短編作品。308文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 308文字 |
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| 書き出し書出 | ちちのみの父を負ふもの、ひとのみの肉と骨とを負ふもの、ああ、なんぢの精氣をもて、この師走中旬を超え、ゆくゆく靈魚を獲んとはするか、みよ水底にひそめるものら、その瞳はひらかれ、そのいろこは凍り、しきりに靈徳の孝子を待てるにより、きみはゆくゆく涙をながし、そのあつき氷を蹈み、そのあつき氷を喰み、そのあつき氷をやぶらんとして、いたみ切齒なし、ゆくゆくちちのみの骨を負へるもの、光... |
| 初出 | |
| 底本 | 萩原朔太郎全集 第三卷 |
| 表記 | 旧字旧仮名 |
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