秋

萩原朔太郎

『秋』は青空文庫で公開されている萩原朔太郎の短編作品。211文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。

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5分以内211文字
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書き出し

白雲のゆききもしげき山の端に 旅びとの群はせはしなく その脚もとの流水も しんしんめんめんと流れたり ひそかに草に手をあてて すぎ去るものをうれひいづ わがつむ花は時無草の白きなれども 花びらに光なく 見よや空には銀いろのつめたさひろごれり あはれはるかなる湖うみのこころもて 燕雀のうたごゑも消えゆくころほひ わが身を草木の影によこたへしに さやかなる野分吹き來りて やさしくも、かの高きよりくすぐ

初出
底本萩原朔太郎全集 第三卷
表記
旧字旧仮名