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宿酔

萩原朔太郎

『宿酔』は青空文庫で公開されている萩原朔太郎の短編作品。413文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
413文字
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書出

堪へがたき惡寒おぼえて ふとめざむれば室内の 壁わたる鈍き光や 障子を照らす光線の やや色づきて言ひ知らず ものうきけしき 物の香のただよふ 宿醉の胸苦し 腦は鉛の重たさに えたへず喉は ひしひしとかわき迫り 口内のねばり酒の香 くるめくにがき嘔づく思 そぞろにもけだものの かつゑし心 獰惡のふるまひを 思ひでて怖れわななく 下卑たる女の物言ひざま はた酌人の低き鼻 どすぐろき頬の肉 追はん

初出
底本萩原朔太郎全集 第三卷
表記
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