浅草詣
伊藤左千夫
『浅草詣』は青空文庫で公開されている伊藤左千夫の短編作品。2,588文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
文字数 | 10分以内 2,588文字 |
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書き出し書出 | 一月十一日、この日曜日に天気であればきっと浅草へ連れて行くべく、四ッたりの児供等と約束がしてあるので、朝六時の時計が鳴ったと思うと、半窓の障子に薄ら白く縦に筋が見えてきた、窓の下で母人の南手に寝て居った、次の児がひょっと頭をあげ、おとッさん夜があけたよ、そとがあかるくなってきました、今日は浅草へゆくのネイ、そうだ今日はつれてゆくよ、今まで半ねぶりで母の乳房をくちゃくちゃしゃぶって居た末のやつが、ちょっと乳房を放して、おとッちゃん、あたいもいくんだ、あたいも連れていってよ、そうそうおまえも... |
初出 | 「心の花 第六卷第二號」大日本歌學會、1903(明治36)年2月5日 |
底本 | 土地の記憶 浅草 |
表記 | 新字新仮名 |
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