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千葉海岸の詩

原民喜

『千葉海岸の詩』は青空文庫で公開されている原民喜の短編作品。461文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
461文字
人気
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書出

a 我れ生存に行き暮れて 足どり鈍くたたずめど 満ち足らひたる人のごと 海を眺めて語るなり b あはれそのかみののぞき眼鏡に 東京の海のあさき色を 今千葉に来て憶ひ出すかと 幼き日の記憶熱をもて妻に語りぬ c ここに来て空気のにほひを感じる うつとりと時間をかへりみるのだ ひなげしの花は咲き 麦の穂に潮風が吹く d 青空に照りかがやく樹がある かがやく緑に心かがやく 海の近いし

初出
底本原民喜全詩集
表記
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