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春の夕暮

中原中也

『春の夕暮』は青空文庫で公開されている中原中也の短編作品。219文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
219文字
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書出

塗板がセンベイ食べて 春の日の夕暮は静かです アンダースロウされた灰が蒼ざめて 春の日の夕暮は穏かです あゝ、案山子はなきか――あるまい 馬嘶くか――嘶きもしまい たゞたゞ青色の月の光のノメランとするまゝに 従順なのは春の日の夕暮か ポトホトと臘涙に野の中の伽藍は赤く 荷馬車の車、油を失ひ 私が歴史的現在に物を言へば 嘲る嘲る空と山とが 瓦が一枚はぐれました 春の日の夕暮はこれから無言なが

初出
底本新編中原中也全集 第二巻 詩Ⅱ
表記
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