嘉村礒多の全作品

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作品名	著者	読了時間	文字数	書き出し
途上	嘉村礒多	1時間〜	27,746	六里の山道を歩きながら、いくら歩いても渚（なぎさ）の尽きない細長い池が、赤い肌の老松の林つゞきの中から見え隠れする途上、梢（こずゑ）の高い歌ひ声を聞いたりして、日暮れ時分に父と私とはＹ町に着いた。
六里の山道を歩きながら、いくら歩いても渚（なぎさ）の尽きない細長い池が、赤い肌の老松の林つゞきの中から見え隠れする途上、梢（こずゑ）の高い歌ひ声を聞いたりして、日暮れ時分に父と私とはＹ町に着いた。
業苦	嘉村礒多	60分以内	18,452	只、假初の風邪だと思つてなほざりにしたのが不可かつた。
只、假初の風邪だと思つてなほざりにしたのが不可かつた。
崖の下	嘉村礒多	60分以内	19,707	二月の中旬、圭一郎と千登世とは、それは思ひもそめぬ些細な突發的な出來事から、間借してゐる森川町新坂上の煎餅屋の二階を、どうしても見棄てねばならぬ羽目に陷つた。
二月の中旬、圭一郎と千登世とは、それは思ひもそめぬ些細な突發的な出來事から、間借してゐる森川町新坂上の煎餅屋の二階を、どうしても見棄てねばならぬ羽目に陷つた。
足相撲	嘉村礒多	30分以内	4,931	Ｓ社の入口の扉を押して私は往來へ出た。
Ｓ社の入口の扉を押して私は往來へ出た。
滑川畔にて	嘉村礒多	60分以内	12,919	北鎌倉で下車して、時計を見ると十時であつた。
北鎌倉で下車して、時計を見ると十時であつた。