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途上

嘉村礒多

『途上』は青空文庫で公開されている嘉村礒多の長編作品。27,746文字で、おおよそ1時間〜で読むことができます。
文字数
1時間〜
27,746文字
人気
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書出

六里の山道を歩きながら、いくら歩いても渚(なぎさ)の尽きない細長い池が、赤い肌の老松の林つゞきの中から見え隠れする途上、梢(こずゑ)の高い歌ひ声を聞いたりして、日暮れ時分に父と私とはY町に着いた。

初出「中央公論」1932(昭和7)年2月
底本現代日本文學大系 49
表記
新字旧仮名
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