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嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら

牧野信一

『嘆きの谷で拾つた懐疑の花びら』は青空文庫で公開されている牧野信一の短編作品。2,348文字で、おおよそ10分以内で読むことができます。
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10分以内
2,348文字
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書出

日記といふものを、逆に時日を遡つて誌さうとしたら、映画のヒルムを逆に回転するやうな混乱に陥るだらうか――今朝、こんなことを考へながら、墓地に隣る生垣の傍らで書きかけの原稿を焼いてゐた。

初出「新潮 第二十九巻第十二号(十二月号)」新潮社、1932(昭和7)年12月1日
底本牧野信一全集第五巻
表記
新字旧仮名
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