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「学生警鐘」と風

牧野信一

『「学生警鐘」と風』は青空文庫で公開されている牧野信一の短編作品。6,699文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
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30分以内
6,699文字
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書出

氷嚢の下旅まくら熱になやみて風を聴くとり落した手鏡の破片にうつるいくつものわが顔湖はひかりてふるさとは遠い*夜をこめて吹き荒んだ風が、次の日もまたその次の日も絶え間もなく鳴りつづけてゐるといふ――そのやうな風に私はこの町ではぢめて出遇つた。

初出「新潮 第三十巻第七号(七月号)」新潮社、1933(昭和8)年7月1日
底本牧野信一全集第五巻
表記
新字旧仮名
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