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蔭ひなた

牧野信一

『蔭ひなた』は青空文庫で公開されている牧野信一の中編作品。16,191文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
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60分以内
16,191文字
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書出

或る朝、私が朝飯を済ませて煙草を喫してゐるとAが来て、あがらないで、 「君、直ぐ散歩へ行かう、早く早く、直ぐ仕度をして呉れ。君は斯ういふ服装は持つてゐないか? あゝ、さうか、無ければたゞの洋服でよろしい、大急ぎで着換へないか。」と、大変勢急に口走ると私の返事も待たずに玄関を出て、そこの露路を気忙し気に口笛を吹きながらあちこちと往復してゐるのです。

初出「中央公論 第四十一巻第五号」中央公論社、1926(大正15)年5月1日
底本牧野信一全集第二巻
表記
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