ブンゴウサーチ

R漁場と都の酒場で

牧野信一

『R漁場と都の酒場で』は青空文庫で公開されている牧野信一の中編作品。17,675文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数
60分以内
17,675文字
人気
0PV
書出

停車場へ小包を出しに行き、私は帰りを、裏山へ向ふ野良路をたどり、待ち構へてゐた者のやうにふところから「シノン物語」といふ作者不明の絵本をとり出すと、それらの壮烈な戦争絵を見て吾を忘れ、誰はゞかることも要らぬ大きな声を張りあげて朗読しながら歩いてゐた。

初出「経済往来 第五巻第八号」日本評論社、1930(昭和5)年8月1日
底本牧野信一全集第四巻
表記
新字旧仮名
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。