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私が占ひに観て貰つた時消えぬホクロ

牧野信一

『私が占ひに観て貰つた時』は青空文庫で公開されている牧野信一の短編作品。192文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
192文字
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書出

自分からすゝんで占ひを観て貰つたことはないが、十七八歳の頃祖母が突然小生の面上のほくろを気にしはぢめて、占ひ者に謀り、何れと何れとを抹殺すべきかと二三を指摘し、さて占者は小生を静座せしめて、はたとその面を睨めて物凄い声で気合ひをかけた。

初出「文藝通信 第一巻第三号」文藝春秋社、1933(昭和8)年12月1日
底本牧野信一全集第五巻
表記
新字旧仮名
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