青空文庫で公開されている辰野隆の作品の中で、おおよその読了目安時間が「5分以内」の短編作品を、おすすめ人気順で表示しています。
昨年の夏は油汗を流しながら、改造社から頼まれたフローベールの短篇『エロディヤス』を訳して暮した。
「久しぶりだな、全く。
大正十年の七月、或日の午後、僕は山田珠樹と並んでスイス、ベルンの街をぶらぶら歩いていた。