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奇談クラブ〔戦後版〕09 大名の倅

野村胡堂

『奇談クラブ〔戦後版〕』は青空文庫で公開されている野村胡堂の短編作品。11,490文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
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30分以内
11,490文字
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書出

プロローグその夜の話し手遠藤盛近は、山羊※(やぎひげ)の萎びた中老人で、羊羹色になった背広の、カフスから飛出すシャツを気にし乍(なが)ら、老眼鏡の玉を五分間に一度位ずつの割りで拭き拭き、見掛けに依らぬ良いバリトンで、こう話し始めました。

初出「月刊読売」1947(昭和22)年7月
底本野村胡堂伝奇幻想小説集成
表記
新字新仮名
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