長詩バイロン・ハイネ――獄中の一断想――
槙村浩
『長詩』は青空文庫で公開されている槙村浩の短編作品。8,604文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
| 文字数 | 30分以内 8,604文字 |
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| 書き出し書出 | その時僕は牢獄の中に坐ってゐた 格子が 僕と看守の腰のピストルとの間をへだてゝゐた 看守は わざ/\低くつくりつけた窓からのぞきこむために 朝々うやうやしく僕にお辞儀し 僕は まだ脱獄してゐない証拠として ちびつけのブハーリンのような不精髯の間から 朝々はったと看守をにらみつけた これが僕らの挨拶だった 朝になると、窓が右からかげって来た 夜になると、窓が左からかげって来た そのたびにアスファルト |
| 初出 | 「詩人」1936(昭和11)年1月 |
| 底本 | 槇村浩詩集 |
| 表記 |
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