巷の子
室生犀星
『巷の子』は青空文庫で公開されている室生犀星の中編作品。12,057文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数 | 60分以内 12,057文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | 西洋封筒の手紙が一通他の郵便物に混じりこんでゐて、開いて見ると、わたくしはあなたのお作品が好きで大概の物は逃がさずに讀んでゐるが、好きといふことは作者の文章のくせのやうなものに、親身な知己を感じてゐるものらしく、そのくせのやうな所に讀んでまゐりますと、まるめこまれる自分の心の有樣がよく解りまして、そこで讀んでゆく速度をおさへてゐる間が大變に愉しうございます。 |
初出 | 「新潮」新潮社、1960(昭和35)年7月1日 |
底本 | はるあはれ |
表記 | 旧字旧仮名 |
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