ブンゴウサーチ

貝鍋の歌

中谷宇吉郎

『貝鍋の歌』は青空文庫で公開されている中谷宇吉郎の短編作品。1,794文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
1,794文字
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書出

北海に愚魚あり その名をほっけという 肉は白きこと雪片を欺き  味はうすきこと太虚に似たり 一片の三石の昆布 一滴のうすくちの醤油 真白なる豆腐に わずかなる緑を加う  くつくつと貝鍋は煮え 夜は更けて味いよいよ新たなり  まだ子供たちが幼かった頃、うまくだまして、早く寝つかせた夜は、奥の六畳の長火鉢で、よく貝鍋をつついた。

初出「文藝春秋」1961(昭和36)年4月1日
底本中谷宇吉郎随筆集
表記
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