仏蘭西役者の裏表
岸田国士
『仏蘭西役者の裏表』は青空文庫で公開されている岸田国士の短編作品。5,343文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数 | 30分以内 5,343文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | 日本でこそ、その昔は河原乞食とまで蔑まれ、大正の代にあつてすら、未だに芸人扱ひを受けてゐるわが俳優も、仏蘭西などでは、今も昔も、さぞ、威張つたものであらうと、かう思ふ人もあらうが、どうしてどうして、ルイ十四世大王の寵遇を一身に集めてゐた一代の果報者、モリエールさへ、一公爵が、その頭を抱いて撫でまわすに任せ、遂に釦の角で顔を擦りむいたほどである。 |
初出 | 「演劇新潮 第一年第八号」1924(大正13)年8月1日 |
底本 | 岸田國士全集19 |
表記 | 新字旧仮名 |
※「人気」は青空文庫の過去10年分のアクセスランキングを集計した累計アクセス数から算出しています。