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文学座『夢を喰ふ女』を演出して

岸田国士

『文学座『夢を喰ふ女』を演出して』は青空文庫で公開されている岸田国士の短編作品。621文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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書出

野上彰君の「夢を喰ふ女」の戯曲としての新しさは、現代の生活風景の中から、家族としてもつとも崩壊しやすい条件を持つている人間群をとらえて、それを心理的、もしくは思想的角度からではなく、一種の感覚的角度で、それらの人物個々の生態を描いていることと、戯曲の定石としての構成を無視して、人物の絵模様のリズミカルな動きを、そのまま投げ出していることとの二つにあると思う。

初出「学園新聞」京都大学新聞社、1948(昭和23)年3月22日
底本岸田國士全集27
表記
新字新仮名
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