求貸家
岸田国士
『求貸家』は青空文庫で公開されている岸田国士の短編作品。250文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 250文字 |
人気 | 0PV |
書き出し書出 | 阿佐ヶ谷附近――高台――座敷又は書斎が往来に面してゐないこと――五間ぐらゐ――台所の踏板が反り返つてゐないこと――自動車の出入自由ならずともよし――なるべく近所に鶏を飼つてゐないこと――湯殿と便所が申訳についてゐるのでは困る――庭はそんなに広くなくてもよろしい――営養不良の松の木なんか植ゑてないこと――総じて家賃を貼り出してあるやうな体裁の家ならお断り――家主は軍人でも、小学校長でも、いいこと――番地は百三十二番地を忌む――御心当りの方は「手帖」気附にてお知らせを乞ふ――御希望により薄謝呈上。 |
初出 | 「手帖 第一巻第三号」1927(昭和2)年5月1日 |
底本 | 岸田國士全集20 |
表記 | 新字旧仮名 |
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