「演劇週評」その序言
岸田国士
『「演劇週評」その序言』は青空文庫で公開されている岸田国士の短編作品。1,218文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 1,218文字 |
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書き出し書出 | 毎週一回、やかましく云へば演劇に関する時評、くだけて云へば芝居四方山話といふやうなものを書くことになつたのですが、日本の劇壇に親しむやうになつてから頗る日が浅く、市村座が二長町とかに在るといふやうなこともつい此の間知つたばかり、人気俳優沢田正二郎君の舞台も、一二ヶ月前に一度見たつきり、左団次氏が武蔵屋であるか松坂屋であるか、さういふことも、たうたう覚える機会がなく、水谷八重子嬢は、もう三十ぐらゐになる方かと思つてゐたりした、うかつな人間ですから、どうせ、面白い噂の種を拾ひ集める芸当などは... |
初出 | 「時事新報」1924(大正13)年11月13日 |
底本 | 岸田國士全集19 |
表記 | 新字旧仮名 |
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