心眼
三遊亭円朝
『心眼』は青空文庫で公開されている三遊亭円朝の短編作品。8,668文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
文字数 | 30分以内 8,668文字 |
人気 | 4,648PV |
書き出し書出 | さてこれは外題を心眼と申す心の眼といふお話でござりますが、物の色を眼で見ましても、只(たゞ)赤のでは紅梅か木瓜の花か薔薇(ばら)か牡丹か分りませんが、ハヽア早咲の牡丹であるなと心で受けませんと、五色も見分が付きませんから、心眼と外題を致しましたが、大坂町に梅喜と申す針医がございましたが、療治の方は極下手で、病人に針を打ちますと、それがためお腹が痛くなつたり、頭痛の所へ打ちますと却て天窓が痛んだり致しますので、あまり療治を頼む者はありません。 |
初出 | |
底本 | 明治の文学 第3巻 三遊亭円朝 |
表記 | 新字旧仮名 |
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