にごりえ
樋口一葉
『にごりえ』は青空文庫で公開されている樋口一葉の中編作品。20,799文字で、おおよそ60分以内で読むことができます。
文字数 | 60分以内 20,799文字 |
人気 | 72,380PV |
書き出し書出 | おい木村さん信さん寄つてお出よ、お寄りといつたら寄つても宜いではないか、又素通りで二葉やへ行く気だらう、押かけて行つて引ずつて来るからさう思ひな、ほんとにお湯なら帰りにきつとよつておくれよ、嘘(うそ)つ吐きだから何を言ふか知れやしないと店先に立つて馴染らしき突かけ下駄の男をとらへて小言をいふやうな物の言ひぶり、腹も立たずか言訳しながら後刻に後刻にと行過るあとを、一寸舌打しながら見送つて後にも無いもんだ来る気もない癖に、本当に女房もちに成つては仕方がないねと店に向つて閾(しき... |
初出 | 「文芸倶楽部」1895(明治28)年9月号 |
底本 | にごりえ・たけくらべ |
表記 | 新字旧仮名 |
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