家庭裁判
宮本百合子
『家庭裁判』は青空文庫で公開されている宮本百合子の短編作品。449文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 449文字 |
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書き出し書出 | (被告)女慧しゅうして牛売りそこね(判決)こういった諺はみんな男が作ったものなんです、そしてまた女をこんな風にした社会を作ったのも男達なんです、ですけど「女の賢さはほんとうのものじゃない、小ざかしくて失敗や損ばかりする」といった男たちはほんとうに賢かったでしょうか、小慧しい男たちが政治や軍事を自由にし女も含めた国民の大部分がその小慧しさにたぶらかされていたためにとうとう牛どころか戦争に敗ける所まで国を滅茶苦茶にしてしまったんです。 |
初出 | 「読売報知」1946(昭和21)年1月22日号 |
底本 | 宮本百合子全集 第十七巻 |
表記 | 新字新仮名 |
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