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寧楽

内藤湖南

『寧楽』は青空文庫で公開されている内藤湖南の短編作品。4,425文字で、おおよそ30分以内で読むことができます。
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30分以内
4,425文字
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書出

寧樂浪華三十日の旅寢、このたびは二度目の觀風なれば、さまでに目新らしくも思へず、東とはかはれる風俗など前よりは委しく知れる節もあれど、六十年の前に人の物せる「浪華の風」といふ一書、温知叢書の中に收められしといたく異なれりと見えざるは、世の移りかはり、疾しといへば、疾きが若きものから、又遲しといへば遲くもあるかな、面白かりしは此の間兩度の寧樂行なり。

初出「亞細亞」1893(明治26)年7月15日、第二巻第七号(一)、1893(明治26)年8月15日、第二巻第九号(二)
底本内藤湖南全集 第一巻
表記
旧字旧仮名
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