狐
蔵原伸二郎
『狐』は青空文庫で公開されている蔵原伸二郎の短編作品。1,572文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 1,572文字 |
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書き出し書出 | めぎつね野狐の背中に雪がふると狐は青いかげになるのだ吹雪の夜を山から一直線に走つてくるその影凍る村々の垣根をめぐりみかん色した人々の夢のまわりを廻つて青いかげはいつの間にか鶏小屋の前に坐つている二月の夜あけ前とき色にひかる雪あかりの中を山に帰つてゆく雌狐狐はみごもつている黄昏いろのきつね山からおりて来た狐が村の土橋のあたりまでくる... |
初出 | おぎつね「陽炎」1957(昭和32)年3月号<br> きつね「詩学」1955(昭和30)年10月号<br> 老いたきつね「花粉 第五号」1958(昭和33)年5月 |
底本 | 近代浪漫派文庫 29 大木惇夫 蔵原伸二郎 |
表記 | 新字新仮名 |
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