秋
蔵原伸二郎
『秋』は青空文庫で公開されている蔵原伸二郎の短編作品。237文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 237文字 |
| 人気 | 896PV |
| 書き出し書出 | 釣竿の影がうつつている この無限の中で 釣をする人は しつかり岩の上に坐つたまま ねむつている ねむつたまま竿をにぎつている 今日は川魚たちの祝祭日 みんな青い時間の流れにそつて さがつている針を 横目でにらみながら通りすぎる 今までどうにか生き残つた魚たちの 今日はお祭りなんだよ 先頭を行く逞しい雄のあとを 紅いろに着飾つた雌たちが 一列になつておよいでゆく 水底の砂にゆれる光る青空と白い雲 |
| 初出 | |
| 底本 | 近代浪漫派文庫 29 大木惇夫 蔵原伸二郎 |
| 表記 |
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