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銭湯より帰る

仲村渠

『銭湯より帰る』は青空文庫で公開されている仲村渠の短編作品。237文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
237文字
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書出

仔どもや金貸しや先生や役人や痩せたのも太いのもいつしよくたに汗や膏や表皮を流す裸のとき裸の楽しいときをへてさてふたゝび湯水のなかを産れるとき豹縞馬の身のやうな美しい毛皮なしまた候おれの襯衣衣裳のなかおれの型に頭髪をとゝのへ髯眼鏡を貼附なし「光」などくちに銜へ立派やかひとりまへに成りすましたゆくさきは苗字ところ番地のしるされた祖先が穴居時代なしたやうにおれの住む家に這入つていつた。

初出
底本沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ
表記
新字旧仮名
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