砂上の低唱
漢那浪笛
『砂上の低唱』は青空文庫で公開されている漢那浪笛の短編作品。365文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 365文字 |
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書き出し書出 | 満つと見しこの天地は足ずありぬ心をいづちやるも空虚のみ海の香しめる暁を今日片時の浜下り磯の霞に酔ひしれて哀れ吾が世の夢に泣く浪路逢かた見渡たして満潮時を恨み泣く千鳥の声に胸冷えて哀れ吾が世の夢に泣く花葉かざれる海の底そや湧きかへる黒潮は憂しや吾が身の宿世にて哀れ吾が世の夢に泣く足跡しげき砂の上深かき想ひに眼を閉ちて世の運命を思へば哀れ吾が世の夢... |
初出 | 「琉球新報」1908(明治41)年10月12日 |
底本 | 沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ |
表記 | 新字旧仮名 |
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