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恋しき最後の丘

漢那浪笛

『恋しき最後の丘』は青空文庫で公開されている漢那浪笛の短編作品。638文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
638文字
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書出

その一 うら若かき頃の、悲しきあこがれ……… 草葉の息ふきかへす甘き香り、 艶はしき花の笑ひもながめて過ぎぬ、 木の間にさへずる、鳥の歌をきゝ、 悲しみは眼を閉ぢて、暫時やすらひもせし、 されど、とく新らしき悲しみに転りぬ、 何をもて、この闇を照さむ、 空を仰げば恐ろし……… いざさらば、独り琉球節の一曲を、 口笛にふるわせ、 うらやすき墓場のほとりにさ迷はむ、 そは音なき響きを(聞)かんとや…

初出「琉球新報」1911(明治44)年11月12日
底本沖縄文学全集 第1巻 詩Ⅰ
表記
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