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高館―七月の旅の思ひ出―

森川義信

『高館』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。166文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
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5分以内
166文字
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書出

高館に登りて見れば 小糠雨烟りて寒く 朽ちかけし家のほとりの 高き木に鳴く蝉かなし 苔かほる古き木に倚り その昔の人をしのべど 木々に吹く風も寂しく 消えて行く思ひ儚し 遠山の淡くけむりて 北上は北の果より その昔の夢を語らず うね/\とうねりて流る 故郷を遠くはなれて 旅に見る夢跡かなし 生ひ繁る草木の緑 高館に吹く風寒し

初出「学友 九十九号」1934(昭和9)年
底本増補 森川義信詩集
表記
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