街《或る友に》
森川義信
『街』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。213文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 213文字 |
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書き出し書出 | 枯れ葉は足につつかかり街燈はぬれてまたたき霧さへ降つてゐたおそい街の夜だつたお前は人の歌をそつと歌ひお前は思い出したやうに歩いた僕たちの街と本当に言へただらうか美しい愛情の破片がそこに花咲いてゐただらうかあきらめたやうに枯れ葉をふみ街燈の下を深海魚のやうになぜ歌つて歩かねばならなかつたのだらうそんな僕たちの街ではなかつたか――。 |
初出 | |
底本 | 増補 森川義信詩集 |
表記 | 新字旧仮名 |
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