青き蜜柑
森川義信
『青き蜜柑』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。209文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
| 文字数 | 5分以内 209文字 |
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| 書き出し書出 | 愁ひ来て丘にのぼりて酸の香る蜜柑もぐなり悲しみの青き蜜柑を栗林こえて見ゆるは背きにし君の町なるぞゆふぐれに深く沈みて掌にしみる青き蜜柑よそをかみて何を思はむ昔の日は皆空しきにああされど君も寂しとこの丘の青き蜜柑のその香りなぜか愛でたり自らの影をふみつつゆふぐれの丘を下りき掌に悲し青き蜜柑よ。 |
| 初出 | 「蝋人形」1937(昭和12)年7月 |
| 底本 | 増補 森川義信詩集 |
| 表記 | 新字旧仮名 |
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