虚しい街
森川義信
『虚しい街』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。660文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 660文字 |
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書き出し書出 | 白亜の立体もひたむきな断面もせつない暗さの底へ沈みつつ沈みつつ翳に埋れ影に支へられその階段はどこへ果ててゐるのかはかなさに立ちあがりいくたび踏んでみたことだらう煙のある窓ちかく自ら扉はひらきそこに立ち去る気配もなかつた忘れられた木の椅子のほとりから哀れな水の匂ひがひろがり脱落するしやつのあとにはあやまちのごとく風が立つたあのふしあはせな鳶色の時間には美... |
初出 | 「詩集」1941(昭和16)年7月 |
底本 | 増補 森川義信詩集 |
表記 | 新字旧仮名 |
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