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勾配

森川義信

『勾配』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。221文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数
5分以内
221文字
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書出

非望のきはみ 非望のいのち はげしく一つのものに向つて 誰がこの階段をおりていつたか 時空をこえて屹立する地平をのぞんで そこに立てば かきむしるやうに悲風はつんざき 季節はすでに終りであつた たかだかと欲望の精神に はたして時は 噴水や花を象眼し 光彩の地平をもちあげたか 清純なものばかりを打ちくだいて なにゆえにここまで来たのか だがみよ きびしく勾配に根をささへ ふとした流れの凹みから雑草の

初出「荒地 4集」1939(昭和14)年11月
底本増補 森川義信詩集
表記
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