春〔風船に〕
森川義信
『春』は青空文庫で公開されている森川義信の短編作品。152文字で、おおよそ5分以内で読むことができます。
文字数 | 5分以内 152文字 |
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書き出し書出 | 風船にひつぱられて小鳥は中空たかくのぼつていつた風船はくるめく日傘をまはしあたたかな銀の雨を降らした小鳥はむしやうにうれしくなり力いつぱいそのすずを鳴らしたそれにしても風船にのれない重たい心――ぼくは丘のクツサンの中でじたばたするあばらに生えた青麦の芽をむしりながら。 |
初出 | 「ルナ 13集」1938(昭和13)年4月 |
底本 | 増補 森川義信詩集 |
表記 | 新字旧仮名 |
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